西国(23) 勝負、受験、商売に”勝つ”なら、勝尾寺
癒しのポイント
境内の至る所に置かれている大小さまざまな、だるま。奉納した人たちの、それぞれの思いや願いが詰まったものなので、それを眺めている私もなんだか元気をもらえそうな。風雨にさらされながらも、健気に座っている小さなだるまも可愛いものです。
お寺の概要
創建、神亀四年(727年)の古刹。名前にあやかり”勝負に勝つ”と言うことで勝負事の寺として有名ですね。勝負事や合格祈願、商売繁盛などのご利益を求めて多くの参拝者の方が訪れています。
「古刹」とは、古く歴史のある名高い寺の事で、「刹」とは古代インドのサンスクリット語の寺を意味する言葉の音を当て字したもの
お寺への行き方
最寄り駅は阪急箕面線の箕面駅、そこからは徒歩で約8kmありますので、途中の箕面大滝を経て歩いて山門まで1時間半。少し足の遅い方ならば2時間以上はかかります。箕面駅からはタクシーに乗ると15分ですが、帰りの足を確保しておかないと、呼んでもすぐに来てくれないことがあります。
北大阪急行線の千里中央駅からは路線バスがありますが、平日は3便、土日休日は6便のみなので、時間の確認は必須です。
公共交通機関が不便なので、多くの方は自家用車の利用になるかと思います。駐車場は有料で2時間まで500円とのこと。なお、勝尾寺へ向かう道路は、原付・バイクなど二輪車は通行禁止(警察で乗り入れ許可を受ける必要あり)なので注意してください。
私は、お正月にお参りしたので、途中の道路は「激混み」。箕面大滝あたりから4km近く、車がほとんど動かない渋滞となっていましたので、タクシーを降りて坂道をひたすら徒歩で向かいました。
参拝の記録
山中なのでいわゆる門前町はありませんが、境内に休憩所があり、そこで休憩やお食事ができます。
入り口で入山料(大人400円)を払い、いかにも”勝ち”に縁起がよさそうな山門をくぐると、広い境内が広がります。
まず目につくのが弁天池。池の中には弁天様を祀っている弁天堂が浮かんでいます。スモークが立ち上っているので(そういう演出っぽい)、なんとなく浄土に来たような気分になります。インスタ映えするのか、皆さん写真を撮っていました。
境内の至る所に大小さまざまな「勝ちだるま」が奉納されています。勝尾寺では、だるまを「勝ちだるま」と呼んで心願成就の縁起物としています。受験生には合格だるまとして、ここのだるまが人気です。
だるまさんに見守られながら階段をあがると、最初にあるのが三宝荒神。荒神さんは、頭髪を逆立てて眼を吊り上げ、暴悪を治罰するための憤怒の表情をしていて、不浄や災難を追い払う神様です。関西では宝塚市の清荒神、和歌山県の立里荒神と並び、信仰の対象となっています。
そして、本堂。ご本尊は、十一面千手観世音菩薩。
お正月の参拝では、勝負運のお寺ということで企業の参拝者が多数来られていました。また、参拝者には「勝ちだるま」、「勝守」など、勝負運や合格祈願などのお守りが飛ぶように売れていて、ご利益を求める人の多さに驚きました。
また境内には弘法大師を祀った大師堂、不動明王を祀った不動堂など、多くのお堂がありますので、時間があれば、それらを散策しながら参拝するのも良いものです。
御朱印は、「大悲殿」(観音菩薩のいらっしゃる場所と言う意味)。