日本を巡るお寺・神社の旅

癒しを求め、各地を旅しながらお寺や神社をお参りした時の記録。

(神社) 都心にある強運厄除けと財運の神様 小網神社 

小網神社(こあみじんじゃ)(東京都中央区日本橋

主祭神 倉稲魂神(うがのみたまのかみ)(お稲荷大神
    市杵島比賣神(いちきしまひめのかみ)(弁財天)
    福禄寿

 


癒しのポイント

 昔、この地域に萬福庵というお寺(小さな庵と伝えられています)があり、観世菩薩と弁財天をお祀りしていたそうです。1466年、この神社周辺で疫病が流行してとき、ある年老いた漁師が、海で網にかかったという稲穂をもって、このお寺に訪れ、そしてしばらく逗留していました。ある日の晩、お寺の住職の夢枕に、お寺の開基と伝えられる恵心僧都が現れ、年老いた漁師は稲荷大神であると告げます。その翌朝、年老いた漁師の姿は無くなっていたそうです。お寺の住職は、この地に稲荷神社を建立し、この年老いた漁師を小網稲荷大明神としてお祀りすると、疫病が静まったということです。以来、この神社を小網神社と呼び、この地を小網町と呼ぶようになったそうです。

 東京のどまんなか日本橋が、かつては海に面しており、そのころの伝承を今に伝えている神社です。


強運厄除けの逸話


 第二次世界大戦の頃、どの街でも、戦地に行く兵士たちの無事を祈って、地元の氏神様へとお参りする習慣があったと聞き及んでいます。この神社もその一つですが、小網神社の御守を受けた兵士は全員生還をされたとのこと。

 また、昭和20年の東京大空襲では、その社殿や、境内に建物は奇跡的に火災を免れ残ったとされています。また、旧社殿は大正12年の関東大震災で倒壊したものの、当時の宮司が、稲荷大神や弁財天等の御神体を抱えて近くの新大橋に避難しましたところ、そこへ避難してきた人々にもなんの混乱もなく、また新大橋自体も落ちず、大勢の人が助かったといわれています。いまでも、新大橋のたもとには避難記念碑があり「小網神社御神体を伏して拝み、加護を願った」とあります。

 これらの逸話から、この小網神社は強運の神様として知られることとなります。 


神社への行き方


 最寄りは、東京メトロあるいは都営地下鉄人形町駅になります。東京メトロ日比谷線人形町駅A2出口から徒歩で5分の場所にあります。都営地下鉄都営浅草線人形町駅A5出口からは徒歩7分となります。
 また、他の駅からは、東京メトロ半蔵門線水天宮前駅8番出口から徒歩10分、東京メトロ東西線茅場町駅10番出口より徒歩15分です。
 東京の下町風情が楽しめる人形町の町並みを散策しながら参拝するのもいいかもしれません。ただし、ビルの谷間にありますので、道には迷わないように気を付けなくてはなりません。

f:id:james_007:20200404140750j:plain

神社周辺

参拝の記録


 全ての道は日本橋に通じる。日本の道路の起点となる道路原票がある日本橋から、徒歩で5分の距離にあります。

f:id:james_007:20200404141201j:plain

日本橋

 写真のようにビルに囲まれたこじんまりとした神社ですが、長い歴史をもつ由緒正しい神社です。正面は本殿で稲荷大明神をお祀りしています。
 社殿の側には(写真を取り損ねてしまいましたが)、弁財天がお祀りされています。この小網神社の由緒にもあるお寺でお祀りされていましたが、長い歴史の中でお寺は廃絶したため、弁財天だけがこの地に残されているとの事です。この弁財天の前には「銭洗いの井」という井戸があり、ここのお水でお金を洗うと金運が授かると言われています。

f:id:james_007:20200404141349j:plain

小網神社

 なお、社殿の軒下の左右には、彫刻の龍が彫られており、天に昇る姿「昇り龍」と、天から降りる姿「降り龍」と呼ばれています。「昇り龍」は、参拝者の祈りや願いを受けて神様に伝え、「降り龍」は、神様からの神徳を参拝者に授けると伝えられています。(次回訪問の際には写真を撮ってアップします)


御朱印


 龍をかたどった印が印象的な御朱印

 

f:id:james_007:20200404141909j:plain

御朱印

 

Hanako特別編集 日本橋完全ガイド

Hanako特別編集 日本橋完全ガイド

  • 発売日: 2015/03/12
  • メディア: Kindle
 

 

 

 

(神社) 瀬戸内の海に建つ大鳥居と荘厳な社殿 厳島神社 

厳島神社(いつくしまじんじゃ)(広島県廿日市市

※正しくは嚴島神社と書きます。

主祭神 市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)

    田心姫命(たごりひめのみこと)

    湍津姫命(たぎつひめのみこと)


癒しのポイント

 安芸の宮島として、日本三景も数えられており、1996年にはユネスコ世界文化遺産に登録されています。(ちなみに、諸説あるようですが一般的に日本三景とは、広島県の宮島、宮城県の松島、そして京都府天橋立を言います)
 瀬戸内海に浮かぶ小さな島(宮島、またの名を厳島)にあり、橋が無いので渡船でしか渡ることはできません。渡船からは、海の中に建つ高さ16mの大きな鳥居越しに、平安時代寝殿造りによる荘厳な社殿を見ることが出来ます。
 厳島神社主祭神は、宗像三女神と呼ばれ、須佐之男命(すさのおのみこと)が高天原(たかまがはら)で天照大御神(あまてらすおおみかみ)に邪心の無い事を示す御誓(うけい)を行った時に生まれたとされる神様であり、その由緒から御皇室の安泰や国家鎮護、そして海の守護神として多くの人々の信仰を集めてきました。

f:id:james_007:20181101161618j:plain

厳島神社遠景

宗像三女神の神話


 伊邪那岐命(いざなぎのみこと)を父神とし、伊邪那美命(いざなみのみこと)を母上として生まれた、三貴神天照大御神(あまてらすおおみかみ)、月読命(つくよみのみこと)、そして須佐之男命(すさのおのみこと:建速須佐之男命素戔嗚尊など、記紀により幾つかの表記があります)は、それぞれ天の国である高天原、あの世である黄泉の国、そして海原を支配地としていました。
 しかし、須佐之男命は母である伊邪那美命がいる黄泉の国へ行きたいと願う思いが強く、泣き叫ぶことで、天地に甚大な被害を与えてしまい、父である伊邪那岐命の怒りを買い、支配地から追放されることになります。
 そこで、須佐之男命は、黄泉の国へ行く前に、高天原を支配する姉の天照大御神に会おうと高天原へ向かいます。すると須佐之男命の歩くたびに山が響き渡り、天照大御神須佐之男命が高天原を奪いに来たのではないかと考えました。
 須佐之男命は、姉の天照大御神の誤解を解くために、御誓(うけい)と呼ばれる真偽を明らかにする占いを行います。その儀式のなかで、天照大御神須佐之男命の持つ十拳剣(とつかのつるぎ)をかみ砕いた時に、天照大御神の息の霧から生まれたのが、厳島神社主祭神である三柱の女神(宗像三女神)となります。
 なお、御誓の結果は、須佐之男命によこしまな野心などないと認められ、天照大御神に受け入れられることとなります。

日本書紀 5冊 (岩波文庫)

日本書紀 5冊 (岩波文庫)

  • 作者:坂本太郎
  • 発売日: 1995/07/01
  • メディア: 文庫
 

 


神社への行き方


 JR山陽本線の宮島口駅、あるいは広島電鉄広電宮島口駅から、徒歩5分の所にある船着場から渡船で向かうことになります。渡船は、JRが運行しているJRフェリーと、別の業者が運行している松大汽船があり、宮島口桟橋から宮島フェリーターミナルまで、ともに頻繁に船が出ています。フェリーですので自家用車、バイク、自転車で乗り込むことも可能です。所要時間は約10分、料金は共に片道大人180円。
 JRフェリーには少し大回りになりますが、大鳥居のそばにまわってくれる便があります。一方、松大フェリーは宮島でのロープウェイなどにも乗れる少しお得な1日乗車券ありますので、ご旅行の都合にあわせて使い分けもできます。
 宮島フェリーターミナルから厳島神社までは、島内の門前町(ホテルや旅館、飲食店や土産物屋さんがたくさんあります)を歩いて、1km、徒歩12分程度です。

f:id:james_007:20200314131318j:plain

厳島神社周辺

参拝の記録


 広島駅から山陽本線で約30分のところにある宮島口駅が玄関口になります。広島駅からは広島電鉄も同様に宮島口まで走っていますが、時間は倍かかります。世界遺産になったからでしょうか、外国人観光客がとても多く国際色豊かな街になっています。

f:id:james_007:20181101160351j:plain

玄関口の宮島口駅

 フェリーは大鳥居から少し離れたコースを取りますが、日中は大回りして大鳥居の近くにまわってくれる便もあります。海の上に建つ鳥居は、まるでファンタジー映画のシーンのような感じで不思議な感覚です。

f:id:james_007:20181101161743j:plain

大鳥居

 島内の門前町を歩いてくると、このように社殿の全景が見られるスポットもあります厳島神社の手前に少し半島っぽく突き出た場所にある豊国神社からは、このように社殿と大鳥居がいい感じで眺めることが出来ます。

f:id:james_007:20181101163454j:plain

社殿

 入り口から入って本殿にゆくまでは、このようにフォトジェニックな朱の鮮やかな東回廊をあるいてゆきます。なんとなく平安絵巻をみている気分になります。

f:id:james_007:20181101163609j:plain

東回廊

そして神社中央部に位置する本殿。度重なる台風や風水害で、何度も倒壊したそうですが、そのたびに人々の努力でこうして復活を遂げているとの事。

f:id:james_007:20181101165238j:plain

本殿

 ちなみに、島内にはシカが生息しており、まるで奈良公園のように、観光客の間を我が物顔で歩いています。一度、夜に島内を散策すると、至る所で休んでいるシカに遭遇しますが、暗闇に目だけが光るのでびっくりすることがあります。

f:id:james_007:20181101165653j:plain

島内のシカ

 廿日市市で作られているお酒「弥山(みせん)」。弥山とは厳島神社のある宮島の山の名前で、古くは山自体がご神体として信仰の対象となっていたそうです。いまはロープウェイで山頂まで上がって観光することが出来ます。

f:id:james_007:20181101191637j:plain

弥山

 


御朱印


 神紋の三つ盛り二重亀甲に剣花菱をかたどった印。

f:id:james_007:20200318001622j:plain

御朱印

 

 

 

 

(神社) 関西の合格祈願はここにおまかせ 北野天満宮

北野天満宮(きたのてんまんぐう)(京都府京都市上京区

主祭神 菅原道真


癒しのポイント

 学問の神様で有名な天神様(菅原道真)、試験の合格祈願で受験シーズンには大賑わいです。もともと天神様とは、雨を降らす雷神を指し、古来信仰の対象となっていました。菅原道真は没後、神格化されて天神様として祀られることとなります。学問以外にもご神徳があり、農耕の神、至誠の神、冤罪を晴らす神、芸能の神、厄除の神としても知られています。
 境内中には梅、そして紅葉があり、春や秋には景色を散策することも見どころです。特に梅は有名で、年末には巫女さんたちが作った「大福梅」が配られますし、お正月には梅枝(ずばい)が配られ、招福の梅の枝「思いのまま」と呼ばれています。
 門前には、とても美味しい粟餅のお店があり、出来たてを食べるのも楽しみです。お土産にもいいですよ。

f:id:james_007:20190430150306j:plain

粟餅の店 澤屋

f:id:james_007:20190430145241j:plain

おいしい粟餅

菅原道真の伝説


 右大臣であった菅原道真は、政敵であった左大臣の讒言により九州の太宰府に左遷されます。その後、大宰府で亡くなると、都では災害が相次いだそうです。人々は、その災害を道真の祟りだと噂するようになります。やがて朝廷は、怨霊の祟りを鎮めるために、菅原道真の名誉を回復し、正二位の官位を贈ったそうです。後に、菅原道真の御霊を祀るために神社が造営されたと伝えられています。
 菅原道真は、幼いころから学業に秀でるとともに、和歌や漢詩にも才能を発揮したどそうです。そのたぐいまれなる能力で、右大臣と言う要職に就くことになりますが、有能故に政敵の陰謀にかかってしまうという波乱に満ちた人生を送ることになります。優れた人物にも関わらず、不遇な晩年を過ごしたことで多くの伝説が生まれたようです。

菅原道真 (人物叢書)

菅原道真 (人物叢書)

  • 作者:坂本 太郎
  • 発売日: 1989/12/01
  • メディア: 単行本
 

神社への行き方


 京都市内なので公共交通機関はたくさんあり、とても便利です。JR京都駅からが京都市バス50系統、あるいは101系統。京阪電車三条駅からは京都市バス10系統、阪急電車の大宮駅からは京都市バス55系統がでています。また、近隣の鉄道駅からも京都市バスが沢山でています。
 また京福電鉄四条大宮や嵐山から出ています。嵐電(らんでん)の愛称で親しまれています。嵐山本線帷子ノ辻駅で、北野線に乗り換え、終点の北野白梅町駅が最寄り駅です。鳥居前まで徒歩500mです。

f:id:james_007:20200311185547j:plain

北野天満宮の周辺

参拝の記録


 楼門と拝殿の間にある中門、華美ではありませんが厳な造りの三光門。中央の上部に掲げられた「天満宮」の文字は後西天皇の御筆になるもの。重要文化財に指定されています。
 門の名前になった三光とは、日、月、星を指します。門の梁の間には、日と月の彫刻があります。星の彫刻がありませんが、都の方角からこの門を眺めた時に、その上に輝く北極星があり、これを併せると、三光になります。

f:id:james_007:20190430150926j:plain

三光門

 そして、国宝に指定されている社殿。大きな桧皮葺屋根の総面積は約500坪にもなります。菅原道真公をおまつりする本殿、その正面の拝殿、そして本殿の西には脇殿がある権現造りとなっています。

f:id:james_007:20190430151135j:plain

国宝 社殿

御朱印


 北野天満宮には様々な御朱印があります。基本は梅の花をかたどったしんぷるなものです。

f:id:james_007:20200311192450j:plain

御朱印

そして、菅原道真公にちなんだ、至誠、和魂漢才、そして文道大祖 風月本主。
また、北野天満宮は、8種類の刀剣御朱印もありますが、私はまだ頂いていません。次に参拝した際には、と思っています。

f:id:james_007:20200311192544j:plain

御朱印

f:id:james_007:20200311192712j:plain

御朱印

f:id:james_007:20200311192748j:plain

御朱印

 

菅原道真の史跡をめぐる (京都を愉しむ)

菅原道真の史跡をめぐる (京都を愉しむ)

  • 作者:邦治, 五島
  • 発売日: 2018/12/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

西国(7) 悪龍改心の伝説、日本最古の厄除け寺 岡寺

西国七番札所(奈良県高市郡明日香村岡)

東光山 岡寺(おかでら) 真言宗豊山派 別名:龍蓋寺(りゅうがいじ)


癒しのポイント

 明日香村を眺める小高い岡の上にある、日本最初の厄除け霊場として知られているお寺です。歴史も古く、740年に書かれたとされる正倉院文書にも、龍蓋寺所蔵と書かれた仏典があると記されているそうです。
 近くには蘇我馬子の墓と言われる石舞台古墳(岡寺から800m)、少し先には極彩色の女子群像で有名な高松塚古墳(岡寺から4km)、同じく壁画で有名なキトラ古墳などもあり、飛鳥時代に思いを馳せながら散策すると楽しいです。

水鏡全評釈

水鏡全評釈

  • 作者:河北 騰
  • 発売日: 2011/10/19
  • メディア: 単行本
 

悪龍退治の伝説


 かつて飛鳥の地を荒らして民衆を困らせていた悪龍を、岡寺を創建したと伝えられる義淵僧正が法力によって封じ込めたという伝説があります。岡寺の中には、龍蓋池と呼ばれる池があり、悪龍はこの池に封じられ大きな石で蓋をされたそうです。この悪龍は、後に改心して善龍となり、いまでもこの池に眠っていると伝えられています。
 この伝説ゆえに、岡寺は、古くは龍蓋寺(りゅうがいじ)と呼ばれていました。今では、正式名称は岡寺ですが、この古き名前も併せて残っています。
 悪龍を法力で鎮め、改心させた伝説から、この岡寺は厄除け信仰の寺として知られることになります。

f:id:james_007:20200224154611j:plain

龍蓋池

お寺への行き方


 近鉄電車で大阪阿部野橋駅(JR天王寺駅横)から、急行で約45分の岡寺駅(特急は停車しません)、あるいは特急で約40分の飛鳥駅(急行も停車)が最寄りです。ただし、岡寺駅前からはバス・タクシーが無いため徒歩で1時間の道のりになります。飛鳥駅からはレンタサイクル(1日900円程度)で約20分ほどになりますが、途中の古墳散策などを考えているのであれば、良い選択かもしれません。
 少し離れますが橿原神宮前駅(特急停車駅)の東口からは、バス(奈良交通)で岡寺前まで行くと、そこからは徒歩10分で到着します。いずれにしても、最後は500mほど山門までの少し急な坂を上る必要があります。
 車であれば、奈良市内から約30km。国道169号線を吉野方面へ南下して、岡寺駅前を東に県道155号線を進みます。

f:id:james_007:20200224234010j:plain

岡寺周辺

参拝の記録


 少し急な坂道を登り切ると入り口になります。入り口の少し下に小さな無料駐車場がありますが、狭い道を通ることになるので、慣れない人は避けた方が良いかもしれません。山下には寺とは関係がありませんが民営の駐車場があるそうです。入り口では入山料400円を納めて境内に入ります。

f:id:james_007:20200224152824j:plain

入り口

 重要文化財にも指定されている山門(仁王門)。立派な仁王様と、屋根の軒下四隅に、「阿獅子」「吽獅子」「龍」「虎」の彫り物がある珍しいものです。

f:id:james_007:20200224152934j:plain

山門

 山門をくぐり、階段を上ると手前の小さな楼門(奥に書院があります)、阿弥陀三尊をお祀りする開山堂(納骨・回向堂でもあり、檀家の方々の法要はここで行われるようです)、そして塑像(土で作られた像)としては日本最大と言われる如意輪観音座像をお祀りする本堂。如意輪観音は、衆生のあらゆる苦しみを解き、世間の利益を与えてくれるという観音様。多くは六臂(腕が6本)で片膝をついた姿ですが、岡寺の如意輪観音は二臂で座像となっている珍しいものです。銅像東大寺の廬舎那仏、木像の長谷寺の十一面観音、そして塑像の岡寺の如意輪観音は、日本三大仏と言われています。
 本堂の奥には納経所があり、ここで御朱印を頂けます。

f:id:james_007:20200224153114j:plain

境内から本堂を眺める

 本堂から奥の院に向かう途中にある瑠璃井。弘法大師ゆかりの厄除けの水として知られています。現在は飲むことはできないそうですが、釣瓶が置いてあり汲み上げることが出来ます。私は、水を手にかけてきました。

f:id:james_007:20200224155409j:plain

瑠璃井

 奥の院までの途中にある鎮守の稲荷社。

f:id:james_007:20200224155057j:plain

稲荷社

 本堂から山に向かって歩くこと約3分で奥の院です。とても小さなお堂で、岩に穴をくりぬいた洞窟(弥勒の窟と呼ぶそうです)で、奥には弥勒菩薩がお祀りされています。素朴な石造りの弥勒菩薩には神々しさを感じます。
 大人だと、腰をかがめて入らなければならないほど小さな洞窟なので、頭上や足元には要注意です。

f:id:james_007:20200224154819j:plain

奥の院

 立派な三重宝塔。

f:id:james_007:20200224155743j:plain

三重宝塔

 大師堂と修業大師。

f:id:james_007:20200224155600j:plain

大師堂

 入り口には立派なしだれ梅。

f:id:james_007:20200224155937j:plain

しだれ梅

御朱印


 御朱印は「厄除大悲殿」(大悲殿は観音菩薩のいらっしゃる場所と言う意味)

f:id:james_007:20200227200109j:plain

御朱印

 

奈良おでかけ地図

奈良おでかけ地図

  • 発売日: 2013/10/02
  • メディア: Kindle
 

 

 

西国(6) 壷坂霊験記にも語られる眼病に霊験あり 壷阪寺

西国六番札所(奈良県高市郡高取町壺阪)

壷坂山 南法華寺(みなみほっけじ) 真言宗 通称:壷阪寺(つぼさかでら)


癒しのポイント

 南法華寺(通称:壷阪寺)は、古来、眼病に霊験あらたかなお寺として知られています。それにちなんだ目のお守りなどは壺阪山ならではかと思います。ちなみに売店では眼病封じのせんべい、目薬の木茶、目薬の木あめ、、なども。
 もう一つ、壷阪寺は長年インドへの医療支援に尽力しており、その返礼とインドから大釈迦如来石像、大観音石像、大涅槃石像などが送られています。歴史のある日本の寺ながら、少し風変わりなインド寺院の雰囲気を味わうこともできます。
 吉野山を背後にして、奈良盆地を一望する高台にあり、遥か眼下にある明日香の町並みを一望できる景色も素晴らしいです。


壷坂霊験記 伝説 (壷阪寺Webより)


 今より三百年以上昔、座頭の沢市は三つ違いの女房お里と貧しいながらも仲睦まじく暮らしていた。沢市は盲目ゆえ琴三味線を教え、お里は内職というなんともつつましい暮らしであった。そんな沢市の胸中に一つ不安が生まれていた。というのも明けの七つ(午前四時)になると、お里が毎晩床を抜け出していたからだ。
 「もしや好きな男が…」と問いただすと、お里は沢市の目の病が治るよう、この三年もの間欠かさず壷阪寺の観音様に朝詣でをしていると訴える。疑った自分を恥じる沢市はともに観音様にお参りすることにしたが、心の中は盲目がゆえに不遇な暮らしをしているのだと自分を責める。そして、一度お里を家に帰して、お里を自由な身にしてやろうと自分の身を投げてしまうのであった。
 不吉な予感であわてて戻るお里は、非常な現実に遭遇し、自らも身を投げてしまう。しかし、二人のせつない夫婦愛が、観音様の霊験により奇跡が起こり、沢市・お里は助かり、沢市の目が開眼した。本堂横手には、そのお里、沢市が身を投げた、投身の谷と言い伝えられている谷がある。

f:id:james_007:20200224224301j:plain

お里・沢市の像

 

小明の感じる仏像 霊山寺・壷阪寺編 [DVD]

小明の感じる仏像 霊山寺・壷阪寺編 [DVD]

  • 出版社/メーカー: エースデュース
  • 発売日: 2010/02/19
  • メディア: DVD
 

お寺への行き方


 近鉄電車で大阪阿部野橋駅(JR天王寺駅横)から、特急あるいは急行で約40分のところにある壷阪山駅が最寄りです。駅前からはバス(奈良交通)の壺阪山行きに乗り約10分(330円)で到着です。但し、バスは1時間に1~2本程度。閑散期は2時間に1本程度となりますので時刻は要チェックです。タクシーだと壺阪山駅から約10分、1500円程度になります。
 自家用車であれば、橿原市から国道169号線を南下し、壷阪山駅を過ぎて1.6kmほどした清水口交差点を左折して1.7kmです。急な上り坂ですので歩きはかなり厳しいと思います。駐車場は普通車500円です。

f:id:james_007:20200224230353j:plain

壷阪寺周辺

参拝の記録


 駐車場のすぐそばに境内への入り口があります。入山料は600円。通路右手は講堂、左手には養護盲老人ホームがあります。

f:id:james_007:20200224230450j:plain

入り口

 山門(仁王門)、立派な仁王さんが出迎えてくれます。

f:id:james_007:20200224230806j:plain

山門

 大日如来座像がお祀りされている多宝塔。

f:id:james_007:20200224231021j:plain

多宝塔

 灌頂堂、十一面千手観音菩薩が本尊として祀られており、その両脇に豊臣秀長公像、本多俊政公像がお祀りされています。

f:id:james_007:20200224231241j:plain

灌頂堂

 普照堂と呼ばれる禮堂。そして奥には八角円堂と呼ばれる本堂があります。703年創建と言われる八角堂は、日本でも最も古くに建てられたものと言う説もあるそうです。禮堂は文字通り、本堂を礼拝するためのお堂ということです。

f:id:james_007:20200224231838j:plain

普照堂(禮堂)、後ろには八角円堂(本堂)があります

 たまたま、参拝した時期に「大雛曼荼羅」というものをやっていました。禮堂の中に所狭しと並べられた2020体の雛人形と、中央からのぞく本堂の十一面千手観音雛人形には”変わり種”もあり、オムライスやおにぎりを食べているお雛様、チェロを弾いているお雛様、ゴルフをしているお雛様もいるみたいです。2020年3月末までらしいので、行かれた方はいろいろなお雛様を探してみてはいかがですか。

f:id:james_007:20200224232301j:plain

本堂内部(1)

f:id:james_007:20200224232502j:plain

本堂内部(2)

f:id:james_007:20200224232521j:plain

本堂内部(3)

 重要文化財の三重塔。

f:id:james_007:20200224232814j:plain

三重塔

 慈眼堂、かつてあった阿弥陀堂の木を再利用して、近年建てられたお堂です。お釈迦様の涅槃像、そしてお釈迦様の誕生から涅槃までの生涯を描いた絵が飾られています。また、二層目にはかつての阿弥陀堂にお祀りされていた阿弥陀如来がお祀りされているそうです。

f:id:james_007:20200224233009j:plain

慈眼堂

 まよけ橋。わたると、向こう側には仏伝図のレリーフがあります。

f:id:james_007:20200224233357j:plain

まよけ橋

御朱印


 御朱印は「普照殿」(本尊の十一面千手観音菩薩を祀りしている本堂の名前)

f:id:james_007:20200224231320j:plain

御朱印

 

 

るるぶ奈良'21 (るるぶ情報版地域)

るるぶ奈良'21 (るるぶ情報版地域)

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: ジェイティビィパブリッシング
  • 発売日: 2020/01/14
  • メディア: ムック
 

 

西国(26) 深山に鎮座する見事な大伽藍 一乗寺

西国二十六番札所(兵庫県加西市

法華山 一乗寺(いちじょうじ) 天台宗


癒しのポイント

 一乗寺のポイントは深山に鎮座する大伽藍。斜面にせり出すように作られた立派な建築でもある大悲殿と呼ばれる本堂(金堂とも呼ばれる)、そして、1171年に建立された日本でも最古の部類に入ると言われる国宝三重塔。深い山に囲まれた静かな地で、歴史ある建物を散策するのは気持ちがいいものです。春は散歩がてら、秋は紅葉を愛でながら悠久の歴史に触れてみてはいかがでしょうか。

 ちなみに京都市左京区にも一乗寺と呼ばれる地域があり、一般に一乗寺と言うと京都を思い浮かべる人の方が多いかもしれません。かつてその地域に一乗寺と称するお寺があったそうですが、お寺は現存しておらず地名だけが残っています。


天竺から来た法道仙人 伝説


 播磨地域に多くの寺を開いたと伝えられる法道(法道仙人と呼ばれることも)。この一乗寺も法道の開基と言われています。法道は「天竺(インド)から紫の雲に乗って飛来した」と言われている人物で、紫の雲・・云々は後世の創作としても、西暦600年台当時に、なんらかの関係があった人物が実在していたのではないか、と伝えられています。
 一乗寺については、次のような伝承があります。法道がインドから中国・朝鮮半島を経て日本に”紫の雲”で飛来した時、当時の播州国(現在の兵庫県加西市)に八葉の形をした山をみつけ、そこに降り立ったとの事。そこが現在の一乗寺がある「法華山」です。その後、法道の神通力の評判を聞いた帝(孝徳天皇)の病気を快復させたことから、帝はこの法華山に寺を建立させるに至ったということです。
 ちなみに、八葉とは仏教において、8つの花びらをもった蓮華を指し、密教胎蔵界曼荼羅の中央描かれています。中央に大日如来,そして8つの葉に4人の如来と4人の菩薩がお座りになられている姿を指します。聖地、高野山も、その地形から八葉になぞらえられることは有名です。

f:id:james_007:20200223144523j:plain

胎蔵界曼荼羅図(高野山霊宝館所蔵)

お寺への行き方


 公共交通機関で行く場合は、JR山陽本線JR神戸線)姫路駅から神姫バス「71 法華山一乗寺・別府経由 社」行きに乗り約40分で法華山一乗寺バス停を下車です。他にも、北条鉄道法華口駅、JR山陽本線宝殿駅からもバスが出ているようです。
 またJR大阪駅から加西・津山方面に向かう高速バスでアスティアかさい(北条町駅)下車し、そこかた神姫バスあるいはタクシーという手段もあります。
 自家用車の場合は、国道372号線を三口西交差点(下記地図の〇印の場所)で県道206号線で南下すると山門前に着きます。加西市の市街地からは車で約20分です。山陽自動車道経由の場合は加古川北ICを降りて、県道43を北上して途中で県道206号線に入るルートを辿ります。こちらも車で約20分です。
 山門前にある駐車場は有料で、普通車は300円です。

f:id:james_007:20200222173944j:plain

一乗寺周辺

参拝の記録


 駐車場のすぐそばに境内への入り口があります。前を県道206号線が通っており、道に迷うことはありません。入り口前には小さいながらも休憩所(お土産物も販売している様子)と公衆トイレもあります。

f:id:james_007:20200224004204j:plain

境内入り口

 一般的に、寺の入り口には山門がありますが、ここにはありません。実はここから県道206号線を加西市街方面に600mほど行ったところに、見落としてしまいそうな小さな山門(東門)があります。山門には、かつて徒歩で参詣したのであろう小さな参詣道が続いています。また、一乗寺から逆の方向に600mほど行ったところには、同じく小さな山門(西門)があります。車で走るときは見落とさないように。

f:id:james_007:20200224004228j:plain

山門(東門)

 入り口で、拝観料500円を払い、境内に入るとすぐに石段が目の前に迫ってきます。162段あるらしく、かなりきつい感じがしますが、頂上までの途中にお堂があるため、散策しながら登っていると、それほどきつくはありません。

f:id:james_007:20200224004252j:plain

162段の石段

 石段の途中にある常行堂阿弥陀如来を本尊として祀っていますが、天台宗では常行三昧という行を修めるお堂として、常行堂と呼んでいるそうです。

f:id:james_007:20200224004316j:plain

常行堂

 1171年建立の、国宝三重塔。この時代の塔が現存していることは珍しく、史跡としての価値も高いものだと言えます。石段の中間踊り場にあるのですが、そこから見上げるよりも、石段を上がった上から眺める方が塔の全景と景色が合わさって見事に見えます。春の新緑、秋の紅葉で、ここからの眺めは素晴らしいものだと思います。(観光ガイドなどでは定番の撮影ポイントになっているようです)

f:id:james_007:20200224004344j:plain

国宝三重塔

 そして石段の頂上には本堂(金堂)。大悲閣とも呼ばれています。崖にせり出すように建てられており、石段から見える片側はまるで舞台のようになっています。本尊の聖観音立像(重要文化財)、そして左右には不動明王毘沙門天像が祀られています。但し、どの仏様も厨子内に安置された秘仏となっていますが、2009年に半年ほどの期間だけ、実に22年ぶりに開帳されたそうです。次に拝観できるのはいつになる事やら、、、(厨子の外には二十八部衆と風神・雷神像が祀られています)
 中で御朱印をもらえるほか、お札やお守りなども買うことが出来ます。冬の寒い時期にお参りしましたが、中はストーブとホットカーペットで暖かく、ゆっくり寒さを気にすることなくお参りできました。

f:id:james_007:20200224004715j:plain

本堂

 本堂から200mほど歩くと奥の院の開山堂。少し奥まった場所にあるので、参拝される人もまばらでした。開山の祖である法道仙人をお祀りしているそうですが、中は固く閉められていて見ることはできません。

f:id:james_007:20200224005607j:plain

開山堂

 境内には様々なお堂もあり、鎮守諸堂と呼ばれています。毘沙門天をお祀りしている護法堂。弁財天をお祀りしている弁天堂、妙見菩薩をお祀りしている妙見堂。
 そして役行者、前鬼後鬼をお祀りしている行者堂。

f:id:james_007:20200224010231j:plain

護法堂

f:id:james_007:20200224010341j:plain

左が弁天堂、右が妙見堂

f:id:james_007:20200224010436j:plain

行者堂

 また、一乗寺には、国宝の聖徳太子及び天台高僧像10幅があり、宝物館に所蔵されているとのこと。聖徳太子と、最澄など9人の天台宗の高僧を描いた絵で、平安時代に描かれた貴重なものです。


御朱印


 御朱印は「大悲閣」(聖観音菩薩をお祀りしている本堂の名前)

f:id:james_007:20200222162734j:plain

御朱印

 

新五国風土記 ひょうご彩祭

新五国風土記 ひょうご彩祭

 

 

 

 

西国(27) 山上に広がる広大な寺院都市 円教寺

西国二十七番札所(兵庫県姫路市

書写(寫)山 円(圓)教寺(えんきょうじ) 天台宗


癒しのポイント

 姫路市にある書写山上に広がる寺院都市ともいうべき、西国三十三所のなかでも最大規模を誇るお寺です。天台宗では比叡山延暦寺と並び、「西の延暦寺」とも呼ばれるほどに寺格の高いお寺です。静寂な山の上を歩きながら様々なお堂を巡るのも楽しいと思います。

f:id:james_007:20200213013428j:plain

円教寺を上から

・・・事前調査不足に反省です。


 姫路方面に出かける機会を生かして参拝しようと行ったものの、現地に着いてみると、、、、唯一の交通手段であるロープウェイが定期点検のために運休との事。
 1月中旬、まさに運休開始の直後でした。徒歩で1時間ほどの登山道と言っても良い山道を上がるしか代替手段はありませんので、3月の運行再開を待つしかありません。

f:id:james_007:20200213013714j:plain

お知らせ

お寺への行き方


 最寄り駅はJR山陽本線の姫路駅。JR大阪駅からは新快速で1時間強です。JR新大阪駅から新幹線を利用すると30分で着きますが、姫路駅に停車する新幹線は少ないので、待ち時間などを考えると、ほとんど時間差はありません。
 姫路駅からは神姫バス「書写ロープウェイ」行きに乗って30分(2020年1月現在、280円)。そこからは書写山ロープウェイ山麓駅から山上駅まで(往復1000円)。
 山上では入山時に志納金500円がかかります。また、山上駅から観音菩薩をお祀りしている摩尼殿まで徒歩で30分ほどかかりますので、体力に自信のない方は、特別志納金500円を別途納めることで、山上を定期運行しているマイクロバスに乗ることが出来ます。

f:id:james_007:20200213014052j:plain

円教寺周辺

参拝の記録


 今回、私の事前調査不足で、まさかの登山不可能となってしまい、山上での参拝が出来ませんでしたが、書写山ロープウェイ山麓駅の構内に観音菩薩をお祀りしていましたので、そちらに参拝をしてきました。

f:id:james_007:20200213015214j:plain

山麓

 駅の構内に祭壇が設置されていました。ご本尊の六臂如意輪観音ではありませんが、山上から観音菩薩を移してお祀りしていました。今回は、こちらで参拝となります。御朱印もこちらで頂きました。

f:id:james_007:20200213015343j:plain

山上から降りてこられた観音菩薩

 山麓駅から、遥か山上を眺めながら再度の来訪に思いを馳せました。

f:id:james_007:20200213015752j:plain

山上を望む

御朱印


 御朱印は「摩尼殿」(山上で観音菩薩のお祀りしている摩尼殿)。

f:id:james_007:20200213015819j:plain

御朱印

 

 

姫路Walker2020年版 ウォーカームック

姫路Walker2020年版 ウォーカームック

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2019/11/29
  • メディア: ムック